失敗しない 化粧品OEM 会社の選び方
2022.09.21
①化粧品OEM会社に共通していえること
化粧品開発をしていく上で、どこの化粧品 OEM 会社に依頼するかはみなさんが非常に悩まれるところです。ここで失敗しないためには、とにかく多くの OEM 会社にコンタクトをとることが大切です。はじめから 1 つの会社に 決めてしまうと、思った以上に高い値段設定だったり、やりたいことができな かったり、プロジェクト進行が非常に遅かったりといった問題が出てくること があり、やり直しが困難になるからです。 化粧品 OEM 会社にもさまざまな会社があり、得意なことや規模など、状況も異なってきます。 はじめにやりたいことを明確に伝え、対応の可否を確認しましょう。
伝えるべき項目リスト |
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作りたい商品はなにか |
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希望ロット数 |
1,000 〜 5,000 |
発売時期 |
最低半年 〜 1 年程度 |
価格 ( 上代、下代 ) |
最低数 100 円〜 |
容量 |
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希望容器 |
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入れたい成分 |
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ベンチマーク品 |
どのメーカーの何という商品か?現 物を提供することで、 使用感・香 りなどを再現してもらいやすくなる |
部外品か化粧品か |
Yes or No |
オーガニック認証が必要か、 〇〇 フリー原料など |
Yes or No |
輸出の可能性の有無 |
②化粧品OEM会社選定までの流れ
1. 作りたい製品名で検索する ( 例:「オールインワンゲル OEM」「メンズ BBクリーム OEM」など)
2. または自身が気に入っている、気になる商品の裏面に記載されている製造 メーカーをピックアップし、ホームページを見る
3. 何社かのホームページをチェック
4.【 チェックポイント 】
●a. 記載されている品目一覧に自身が作りたいものがあるか?具体的に書 かれているものがベター
●b. 製造工場ページをチェック。自社製造設備がないにも関わらず、 OEM 製造会社を謳っている会社もある。そうした会社ではレスポンス も悪いし、コストも高くなりがちなので敬遠すべき
●c.OEM に力を入れている製造会社は、多くが「自社の強み」「選ばれ る理由」が記載されている。そこに記載されている内容と自身が目指し ているものが一致しているか?
5. a 〜 c を選定基準としてください
6. 気に入った会社のホームページのお問合せフォームより問合せをする。あ らかじめチェックシートを用意し、添付して送るのがベター ( 人気のある製 造メーカーでは断られることが割りとある )
7. 担当者からのリアクション ( 化粧品製造は制約事項が多く、できないこと が多い。そんな中、いかに前向きな提案をしてくれるか?がポイント)
8. 仕様検討・試作品の依頼 (3 社程度に絞り込む )
9. 提供された試作品・見積もりをもとに評価・検討 (1 社に選定します。あらかじめ決めておいた優先順位 = 譲れないところを明確に伝えましょう。 ここをしっかり伝えているかいないかで、後々の認識のズレによる進行遅 れを最大限防げます )
③相性も重要要素である
ここで、がっかりさせてしまうかもしれませんが、素晴らしい技術をもった OEM 会社を見つけられたとしても、その会社の 規模や方針、担当者の力量によっては、希望の化粧品ができるとは限りませ ん。
そうなった場合は、いさぎよくその会社への依頼を断念し、別の会社に あたりましょう。
一番多いのは、OEM 受注で立て混んでいたり、担当者の仕事スタイルによっ て返答が非常に遅かったりすること。ひどい場合は、1ヶ月も返事をしてもらえないところもあると聞いたことがあります。
時間は有限ですので、どんなに素晴らしい会社だとしてもあきらめましょう。 化粧品の開発は半年〜 1 年、あるいはそれ以上かかる長期戦です。できる だけ気持ちよく仕事を進められることも、選ぶ条件として重要だと考えます。 そうでなければ、悩まなくてもいいところで悩む必要が出てくるからです。
④結論:化粧品OEM会社を活かすも殺すも、質問力次第!
どんなに素晴らしい会社に巡り合っても、必ずよい商品ができるとは限りません。その会社を活かすも殺すも、 依頼者の腕次第。うまくその会社の技術を引き出し、効率よく検証しながら開発を進めていくには、いかに具体的 で的確な質問ができるかが重要となります。
その上で、本当に作りたいものが作れる会社なのかをよく確認し、難しいと感じるのであれば、お金や時間を浪費する必要はありません。断って、新し い会社を探すことをおすすめします。
ぜひ、今回お伝えしたポイントを抑えて、良い化粧品OEM会社に巡り会えることを心よりお祈りしております。