WORKS

【化粧品OEM】商品の仕様を決める上で最も重要なこととは?〜後編〜

化粧品OEM/ビジネスの豆知識

2022.09.09

前回の続きで、化粧品OEM開発をする上で、商品仕様をきめる際に重要なこと後編となります。前回は各項目の優先順位を明確にするということを最初にお伝えしました。仕様にかかわる項目はたくさんありますので、前編からの続きのこの回で残りの項目について解説していきます。

前回の記事がこちら→【化粧品OEM】商品の仕様を決める上で最も重要なこととは?〜前編〜

 

 

⑤容器やパッケージ

 容器や化粧箱などのパッケージにこだわる方はたくさんいらっしゃいます。 OEM で化粧品を作る際の順序としては、処方を決定してから容器を選ぶことが多いですが、容器の形状によって中身の固さが変わったり、また中身と の相性で容器が使えなかったりということもあります。 もし、最初から容器の希望がある場合は、はじめに要望を伝え、OEM会社で対応が可能か確認しておきましょう。処方を組む際も、容器の特性を考慮して設計してくれます。  
 
 処方がある程度決まってきたら、中身と容器の相性チェックも非常に重要です。相性というのは、中身の成分と容器の素材の相性のことをいい、特に内容物にアルコールや精油が含まれているものは注意が必要です。中身と容器の相性チェックは OEM メーカーさんにお願いするればやってもらえま すが、数ヶ月かかることも多いです。あらかじめ、その日数もスケジュールに 組み込んで計画を立てましょう。

⑥納期 

 化粧品OEM開発を進める上で、プロジェクトによってはこの納期も重要な要素に なってきます。発売日が決まっている場合は、OEM 会社に依頼する時点で 間に合うかどうかを確認しましょう。 化粧品は、最低でも半年以上の開発期間が必要です。これより短い期間で の開発も可能ですが、試作と評価がほとんどできなかったり、容器は容器メー カーの在庫品からの選定となり、デザインに納得いかないまま進行したりす る可能性が高いです。
余裕を持ってじっくりと決めていくのであれば、1 年は設けたほうが無難です。
 
 
 
 

⑦価格

 ここでいう「価格」とは、化粧品の販売価格をいくらに設定するかと、原価をいくらに設定するかということです。この価格が決まっていないといくらでも高い商品が できてしまいますし、逆にかなり原価を抑えた計画にすると、ほとんど選択肢 がないという状況にもなってしまいます。

 おおよその価格を目安に設定して、許容できる上限〜下限も同時に決めてお くとよいでしょう。 目安となる費用感を OEM 会社に最初に伝えておくだけで、その価格にあっ た提案をしてくれます。だいぶ話が進んでしまった段階で価格の提示をする と、最初からすべてやり直しになることもあります。 なるべく早い段階で、価格の目安を設定しておきましょう。 

 

 

⑧ロット(個数)

 ロットについては、できるだけ小ロットで作りたい方がほとんどだと思いま す。まずは、希望のロットで製造可能かどうかを OEM 会社に確認すること が大切です。OEM 会社によっては、最小ロットが 1,000 〜など、決まっているところがあるからです。  後ほど書く記事でも述べますが、小ロットで作れたとしても、1 個あたりの単価 が高すぎてしまうケースがよくあります。ロットと単価の関係も気にして検討 することをおすすめします。  また、中身製造のロットが希望通りでも、容器のロットがそれ以上に大きいこともあります。そのあたりも注意して確認しましょう。販売計画の中で売 上予測を立て、なるべく過剰在庫にならないような対策が必要です。
 
 
 
 

⑨医薬部外品や化粧品か

 医薬部外品として商品を開発する場合、厚生労働省に届け出る医薬部外 品承認申請が必要で、この申請期間は約 6ヶ月〜 1年弱かかります。開発期間を含めると、1 年半〜 2年はかかってきますので、検討される際はかなり長いスパンで考えた方がよさそうです。  

 1 つの方法として、商品を化粧品として ( 化粧品の処方で ) 先に発売し、 その間に申請し、リニューアルで部外品を発売するというやり方もあります ( その分コストはかかってきます )。

 部外品の効能効果として化粧品よりも言えることは増えますが、開発コスト やスピードを考慮すると採用のハードルが高く、悩ましいところです。 最近は化粧品でもさまざまな切り口の商品がありますので、やり方によって は、化粧品でも十分戦えます。

 

 

 

まとめ

 いかがでしたでしょうか?化粧品の仕様を決める上で、優先順位を明確にすることが非常に重要だということをお伝えしました。その仕様に関わる項目は、以下のとおりです。

①化粧品に配合したい成分

②テクスチャー

③オーガニックか自然由来か

④輸出するかしないか

⑤容器やパッケージ

⑥納期

⑦価格

⑧ロット(個数)

⑨化粧品か医薬部外品か

 それぞれの項目で最優先事項はどれなのか、妥協できる項目はどれなのか、順位をつけてそれをもとに仕様決定を進めてください。化粧品開発はきめごとが多数ありますので、すべて100%は難しいのが現実です。このように優先順位をつけることで、非常に最短ルートで開発を進行させることができます。ぜひ、覚えておいてください。

 

化粧品OEMついてのご相談はこちら

 WORKS一覧へ 
TOPTOP