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【化粧品OEM】化粧品のコンセプトの決め方

化粧品OEM/ビジネスの豆知識

2022.08.27

化粧品OEM開発におけるコンセプトの重要性

化粧品を開発する上で、一番の肝となるのがコンセプトです。コンセプト とは、一言で言うと、化粧品開発のはじめから終わりまですべてに関わる「一貫した考え方」になります。このコンセプトを軸に中身の成分やテクスチャー、 容器、デザイン、価格、さらにはプロモーションの仕方まで決めていきます。 コンセプトがすべての判断基準になるわけです。 しかし、実際に私が接しているお客さまで、このコンセプトがきちんと決まっ ているお客さまは、正直多くありません。コンセプトが決まっていないと製品 の仕様がいつまでたっても決められず、製品化もどんどん遅くなり、プロジェクトが失敗に終わる可能性が高くなります。

 

 

コンセプトの大まかな決め方

コンセプトは以下のような手順で進めていくと、比較的スムーズに決まります。
 
1. ターゲットを決める
 
2. ターゲットの悩みは何か?考える
 
3. ターゲットの悩みをどのように解決するか?考える
 
4. 具体的に仕様に落とし込むとどのようになるか?考える
 
 
 
それぞれの視点 1:ターゲットについて
 
 ターゲットとは、商品を買って使ってもらう人の人物像です。年齢、性別、 居住地、職業、役職、年収、家族構成、趣味、ライフスタイル…など、できるだけリアリティのある詳細な情報を設定していきます。 ターゲット例として、例えば次のように各項目の情報を挙げていきます。 <ターゲット例> 30 歳、男性、 都内在住、 会社員 ( 営業 )、 年収 800 万円、 一人暮らし、 趣味はフットサル、美容に関心あり。
 
 
それぞれの視点 2:お客さまの悩みについて
 
 次に、ターゲットが日頃、お肌や美容面でどのような悩みを抱えているか を考えます。お客さま自身が日頃より悩んでいたり、ストレスに感じたりして いることはもちろんですが、今使用している化粧品などに対して不便に感じる 点、不満に感じる点など、付帯する内容を書き出すとより具体的になります。 例えば、先ほどの 30 歳男性を例に出します。
 
 
お悩み例
 
食生活の乱れや寝不足による肌荒れと、加齢による乾燥やたるみが気になり 始めた。しかし、おでこや鼻周りは皮脂でべたつくことが多い。 スキンケアはドラッグストアで手軽に購入できるメンズ用のアイテムを使用。 あまりこだわりがなく、忙しさもあって、化粧品を選ぶのも面倒くさい。 といった感じで、より具体的に、大きな悩みに付随する小さな悩みも含めて 詳細に挙げてみます。そうすることで、これから開発する商品のコンセプト が明確になってくるからです。
 
 
それぞれの視点 3:どのように解決するか
 
 それでは、その悩みをこれから開発する商品でどのように解決すればよいでしょうか? 先ほど挙げた例をもとに解決までの流れをご紹介すると、食生活の乱れや寝 不足からくる肌荒れは生活習慣そのものを改善しなければなりませんが、だ からといって、肌荒れをそのまま放置しておくと悪化の一途をたどります。 できるだけ毎日のケアで肌荒れを予防しながら、保湿ができて、エイジング ケアもできるとなおいいですよね。それが、手軽かつ面倒でない方法で行え ることがポイントになります。 例えば、スキンケアが面倒な男性のために、化粧水、美容液、乳液が 1 本 になっているオールインワンジェルでしたら、先ほどの悩みをカバーしつつ、 手軽に習慣化でき、ジェルなので皮脂のべたつきがちな方でも不快感なく使 えます。 このように、ターゲットが不満に思っている項目をひとつひとつ潰していくよう にコンセプトを設計していくと、より商品の仕様が具体的に見え、のちに続く 商品開発がスムーズになってきます。
 
 
 
 

まとめ

やってしまいがちなのは、競合他社と同じようなコンセプトを取り入れること。同じようなコンセプトを取り入れても、自社のターゲットの悩みを解決できなければ、売れるものは作れません。 「どのターゲットに向けて」「どんな悩みに」「どう答えていくか」を明確にすることで、商品の解像度が上がってきます。
 
コンセプト設計に迷うことも当然ありますよね。そのような時は、あなた自身や身近な人が、日頃肌や化粧品への不満を持っていないか、考えてみてください。 もしかすると、その悩みがそのままコンセプトになるかもしれません。そして、 シンプルにその悩みを解決できる商品を目指すことも、選択肢のひとつです。
 
そして、実際に販売する際に信念や情熱を持って売ることができるか、というのも重要な要素です。よく、企業に属していると売りたくもないものを頑張って売らなけれ ばならない場面があるかと思いますが、自分自身の悩みを解決できる商品であれば、自分は使ってハッピーですし、売る際も情熱を込めて売ることができます。こういった場面は、小規模のサロン経営をされているオーナーさまで 遭遇することが多いですが、やはり自分で使いたい、人に広めたいと心から思っている商品を販売している企業さまの商品は売れます。これは、間違いないです。
 
 
コンセプト設計は一番難しく苦しむところではありますが、このように大変重要な要素になりますので、ぜひ、時間をかけてじっくり考え抜いてくださいね。
 
 
 
 
 
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