化粧品OEMは補助金の対象になる？
2022.08.05
先日、とある企業さまより、補助金を活用した化粧品OEMのご依頼がありました。
私も当社の事業で補助金を活用した経験があり、今回ご依頼いただいた件でも参考になることがありましたので、こちらに共有しますね。
化粧品を開発・製造する場合、少なくとも数十万円〜の費用がかかります。そこから販売するためのサイト制作や広告・プロモーション等にも費用がかかってきます。はじめて化粧品事業をおこなう場合、少しでも費用負担を抑えたいですよね。
そのようなときに、ひとつの選択肢としておすすめしたいのが、「補助金の活用」です。
化粧品OEMに活用できる補助金にはどのようなものがあるのでしょうか。
化粧品OEMに活用できる補助金の種類
補助金は様々な種類がありますが、なかでも化粧品OEMで活用できるものは、以下のようなものがあります。条件や審査もありますが、まずが各補助金の特徴と、自分の事業が対象となるか、よく確認するようにしましょう。
小規模事業持続化補助金
小規模事業者が自社の経営を 見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生 産性向上の取組を支援する制度です。
補助金上限金額
50万円（一般型）・100万円（低感染リスク型ビジネス枠）
補助率
2/3
補助対象経費
機械装置等費・展示会出展費用・旅費（単なる視察・セミナー研修は除く）・開発費・資料購入費・雑役務費・借料（レンタル料等、事務所家賃は除く）・専門家謝金・専門家旅費・設備処分費・委託費/外注費
事業再構築補助金
ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために中小企業等の事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことが重要です。そのため、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します。
補助金上限額（通常枠）
中小企業者等、中堅企業等ともに 【従業員数20人以下】100万円～2,000万円 【従業員数21～50人】100万円～4,000万円 【従業員数51～100人】100万円～6,000万円 【従業員数101人以上】100万円～8,000万円
補助率
中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2) 中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
補助対象経費
建物費・機械装置、システム構築費・技術導入費・専門家経費・運搬費・クラウドサービス利用費・外注費・知的財産権等関連経費・広告宣伝、販売促進費・研修費
ものづくり補助金
中小企業等による生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資を支援する補助金です。
補助金額
100～1,000万円
補助率
2/3
補助対象経費
機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費
化粧品OEM の補助金活用事例
今回、ある企業さまより、事業再構築補助金が採択されたので、それを活用して化粧品開発を進めたいとのことでした。事業再構築補助金の場合、OEMで完全に外注する事業の場合は採択されにくいのですが、今回の企業さまの場合、化粧品製造の一部の工程を自社で行い、それ以外を外注する方法をとっていました。
こういった形で、新しく事業再構築を行う場合、完全に新規の設備投資はリスクがありますので、一部工程からはじめるというのは、とても賢い取り組みかと思います。
この企業さまのように、例えば化粧品の「充填工程まで」を外注し、それ以降の工程、つまり、「ラベル貼り、箱入れ、仕上げ、検査、保管」は自社で行うというご依頼も、可能となりますので、お気軽にご相談いただければと思います。
化粧品OEMに活用できる採択されやすい補助金とは
補助金は大量の書類を揃えたり、審査が厳しかったりと、ハードルが高いイメージがあるかと思いますが、比較的採択されやすい補助金は「小規模事業持続化補助金」です。
補助金額も他の補助金に比べて少ないですが、まずは小さくはじめたい企業さまにとっては、少しでも費用の助けになると心強いですよね。ただし、化粧品OEMの製造費用は残念ながら補助対象になりません。開発費用か、もしくはWebサイト制作や広告宣伝にかかわる費用でしたら対象になりますので、ご自分のやられる化粧品事業の一部を補填する意味で、検討してみても良いかと思います。
ちなみに、当社もこの小規模事業持続化補助金が採択され、非常に助かったので、ぜひ皆さんにも知識をつけて賢く化粧品開発をすすめていただきたいと思っています。
